【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領による3日の「非常戒厳」宣言を巡り、内乱や職権乱用の容疑で捜査する高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)や警察などの合同捜査本部は30日午前0時(日本時間同)、ソウル西部地裁に尹氏の拘束令状を請求した。尹氏が18日と25日、29日の出頭要請を拒否したため請求に踏み切った。
聯合ニュースによると、現職大統領の拘束令状請求は憲政史上初めて。一般的に容疑者が出頭要請を3回拒否すれば、捜査機関は身柄拘束に乗り出す。ただ、尹氏は現職大統領のため、同地裁は発行を慎重に検討するとみられる。
憲法は、内乱罪について大統領が在職中に訴追を免れる「不訴追特権」の例外と規定する。裁判所は10日、戒厳宣言を巡り尹氏と共謀したとされる金龍顕前国防相については内乱などの容疑で検察に逮捕状を発行。その後、金氏は逮捕・起訴されている。
【時事通信社】
〔写真説明〕「非常戒厳」を宣言する韓国の尹錫悦大統領=3日、ソウル(大統領府提供)(AFP時事)
2024年12月30日 19時02分