「なぜ、まるちゃんが」「動機は」=知人ら、悲しみ新たに―長野駅前3人殺傷



長野市のJR長野駅前で起きた3人殺傷事件で、同市の無職矢口雄資容疑者(46)が26日朝、殺人未遂容疑で逮捕された。突然の惨劇から4日。犠牲となった会社員丸山浩由さん(49)との接点はないとみられる。「なぜ、まるちゃんが」。知人らは悲しみを新たにした。

丸山さんが事件直前に訪れた飲食店の60代男性オーナーは「捕まって良かったが、容疑者のことが憎く、複雑な思いだ」と心情を吐露。丸山さんとは20年来の付き合いといい「なぜ、まるちゃんだったんだろうか。当時の心理が知りたい」と悔しそうに話した。

丸山さんと同じ高等専門学校で学び、サッカー部の先輩だった会社経営者の田中良実さん(52)は逮捕の一報を聞き、「安心した以外にない。二度と事件が起こらないようにしてほしい」とほっとした様子。丸山さんには「いずれそっちに行くから、その時は一緒にサッカーをしよう」と伝えたいと話す。

事件現場の長野駅前に設けられた献花台。手を合わせた50代の知人男性は「こんなことになるなんて悔しい。動機が知りたい」とつぶやいた。同じ職場で働いたことがあるという会社員大口猛さん(48)は、同僚と共に花を手向けた。大口さんは「亡くなったことがまだ信じられず、気持ちの整理がついていない」と困惑した様子で話した。

長野県中野市に住む30代の男性教師は家族連れで献花台を訪れた。「小さな子もいるので、心配で外出できていなかった」と逮捕に安堵(あんど)した様子だった。

【時事通信社】 〔写真説明〕JR長野駅前で起きた殺傷事件を受け設置された献花台で手を合わせる家族=26日午前、長野市 〔写真説明〕JR長野駅前で起きた殺傷事件を受け設置された献花台に花を手向ける女性=26日午後、長野市

2025年01月26日 19時47分


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