政府が検討する「能動的サイバー防御」関連法案の全容が29日、判明した。独立機関「サイバー通信情報監理委員会」を設置し、政府の通信監視や無害化措置を監督。憲法が定める「通信の秘密」に配慮し、国会報告の規定を盛り込んだ。取得した情報の不正利用や漏えいに4年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金を科す。
関連法案は「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法案」と、警察官職務執行法と自衛隊法の両改正案を束ねた整備法案。30日から与党の事前審査に入り、2月上旬の国会提出を目指す。
監理委は公正取引委員会などと同じ内閣府の外局とし、サイバーや法律分野の専門的知見を持つ計5人で構成。首相が任命し、国会の同意人事とする。通信監視や侵入・無害化措置を事前審査し、警察庁や防衛省への勧告も行う。監督状況についての国会報告と概要の公表を定めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る石破茂首相=29日、東京・永田町
2025年01月29日 17時19分