政府は29日、首相官邸で原子力関係閣僚会議を開いた。原発周辺自治体への財政支援について、原発の半径10キロ圏内から30キロ圏内まで対象を拡大する方針を決定した。東京電力ホールディングス(HD)の柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働をにらんだ措置で、対象拡大は新潟県の花角英世知事も要望している。地元の声を受け入れることで、再稼働に向けた理解促進につなげる。
原発立地地域の振興に関する特別措置法の対象地域を拡大。地域に指定された自治体は、住民の安全確保につながる道路や港、学校などを新設・改修する際に、国の補助率が通常の50%から55%に引き上げられるなどの支援が受けられる。半径30キロ圏内の自治体は原発事故への防災対策が求められており、対象を広げることで地方の負担軽減を図る。対象地域は現在の14道府県、76市町村から22道府県、150市町村程度に広がる見通しだ。
石破茂首相は会議の席上、東電の信頼確保に向け、柏崎刈羽原発の運営を管理するために内閣官房副長官をトップとする監視強化チームを新設すると表明。関係閣僚と東電に対し、「取り組みを速やかに進め、柏崎刈羽原発の再稼働への理解が進むよう全力で対応を進めてほしい」と指示した。
会議後に記者団の取材に応じた東電HDの小早川智明社長は、地元経済活性化に向けて脱炭素とデジタル分野への投資を行う方針を示した。
【時事通信社】
〔写真説明〕原子力関係閣僚会議で発言する石破茂首相=29日午前、首相官邸
2025年08月29日 13時04分