各国首脳、トランプ氏非難=温暖化否定は「虚偽」―COP30



【ニューヨーク時事】ブラジルのベレンで6日、国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)に先立ち始まった首脳級会合で、各国の代表からは、気候変動に関する科学的知見に向き合うよう求める声が上がった。会合に欠席したトランプ米大統領が温暖化問題を否定していることへの非難が相次いだ。

「COP30を真実のCOPにする」。議長国ブラジルのルラ大統領は、温暖化による人命や経済への被害は甚大だとして、「今こそ科学的な警告を真剣に受け止める時だ」と強調した。トランプ氏を名指しこそしなかったが、気候変動に懐疑的な政治家らは「過激派勢力」で、票を得るために「虚偽を広めている」と痛烈に批判した。

南米チリのボリッチ大統領は、トランプ氏が9月の国連総会で気候変動を「史上最大の詐欺」と呼んだことについて「うそだ」と指摘。その上で、「科学と真実の価値を再認識する必要がある」と訴えた。フランスのマクロン大統領は「気候に関する偽情報は民主主義への脅威だ」と危機感をあらわにした。

一方、米国不在の間に存在感を発揮しようとしているのが中国だ。丁薛祥筆頭副首相は「真の多国間主義を堅持し、地球規模の気候ガバナンスを持続的に進展させることは喫緊の課題だ」と述べた。

【時事通信社】 〔写真説明〕国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)に先立ち始まった首脳級会合で演説する議長国ブラジルのルラ大統領=6日、ブラジル・ベレン(AFP時事)

2025年11月07日 14時34分


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