
政府は26日、2026年度予算案を閣議決定する。一般会計総額は122兆3000億円程度と、25年度当初予算の115兆1978億円を上回り、2年連続で過去最大を更新する。税収は過去最高の83兆7000億円程度を見込むが、歳出の伸びには追い付かず、新規国債発行額は29兆6000億円程度と、25年度当初の28兆6471億円から増える。
高市政権として初の当初予算の編成となる。政府は予算案を年明けの通常国会に提出し、今年度内の成立を目指す。高市早苗首相は25日の政府・与党政策懇談会で、「財政規律にも配慮し、強い経済の実現と財政の持続可能性を両立させる予算案となった」と説明した。
歳出の大部分を占める社会保障関係費は、高齢化による自然増に加えて物価・賃金の上昇を反映し、39兆1000億円程度と過去最大に膨らむ。2年に1度の改定を迎える診療報酬について、人件費などに充てる「本体」部分を3.09%と前回改定(0.88%)から大幅に引き上げるためだ。
このほか、防衛力整備計画の対象経費として8兆8000億円程度を計上。地方交付税交付金等は20兆9000億円程度、予備費には1兆円程度を充てる。
国債の元本返済と利払いに充てる国債費も31兆3000億円程度と、25年度当初の28兆2179億円を上回り過去最大を更新する。長期金利の上昇を踏まえ、利払い費の算出に用いる想定金利は2.0%から3.0%程度に引き上げる。
【時事通信社】
〔写真説明〕高市早苗首相=12日、首相官邸
2025年12月25日 21時21分