米、石油利権獲得にもろさ=企業は慎重、中国「共存」―ベネズエラ



【ワシントン時事】米政権が突き進む南米ベネズエラの石油利権獲得には、高いハードルが待ち受ける。トランプ大統領が投資を求める米石油大手は、投資に慎重な姿勢を崩していない。また、ベネズエラに進出してきた中国による取引も認める姿勢で、対立の火種を抱える米中の「共存」にはもろさもはらんでいる。

英紙フィナンシャル・タイムズによると、米石油企業はベネズエラへの大規模投資に当たり、「確固たる保証」を米政府に求めている。投資回収や政情不安への懸念は尽きない。

トランプ氏は数十億ドル(数千億円)の投資をベネズエラに呼び込み、老朽化した石油産業の再建を図る狙いだ。原油を世界で販売できるよう、制裁の部分的な解除もちらつかせている。

ベネズエラで操業する米大手シェブロンは、ベネズエラ産原油の輸出拡大に向けた交渉を他社と進めているとされるが、「動きの鈍い大手は関心を示していない」(ベセント米財務長官)という。9日にはトランプ氏が石油企業幹部と会談するが、巨額投資の実現に向け進展するか不透明だ。

ベネズエラに絡むロシア船籍の石油タンカーを拿捕(だほ)し、威圧を強める米国。ベネズエラを米国の意向に従わせ、利権を見据えている。

こうした中、ライト米エネルギー長官は8日、ベネズエラからロシアやイランの排除を進める一方、中国による原油輸入は容認する考えを示した。米国が優位に立つ限り、中国による取引を排除しない方針だ。

米政権は、ベネズエラが中国に依存することを認めない姿勢を強調する。だが、覇権を争う中国との競争が利権獲得への足かせとなる可能性もくすぶっている。

【時事通信社】 〔写真説明〕トランプ米大統領=6日、米ワシントン(AFP時事)

2026年01月10日 10時35分


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