
参院で審議中の2026年度予算案は27日、年度内成立の見送りが確実となった。3月末までの平日が残り2日となる中、採決前に各委員会で行われる委嘱審査の日程が決まらなかった。高市早苗首相はなお強硬姿勢を崩さないが、少数与党の参院自民党は野党との協調を重視する立場で、認識のずれが露呈している。
自民の磯崎仁彦参院国対委員長は27日、立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長と国会内で会談。例年2日間の委嘱審査について、磯崎氏は野党が提示を求めていた日程案に言及しなかった。一方、磯崎氏は改めて土曜日の28日に参院予算委員会の審議を呼び掛けたが、斎藤氏は拒否した。
与野党は30日に暫定予算案を衆参両院で審議し、同日中に成立させる方針で一致している。31日は予算関連法案を処理する予定のため、3月末までに26年度予算案を審議する余地は事実上なくなった。
衆院の審議を59時間という異例の短縮日程で乗り切った首相は、参院自民幹部に「審議時間は短くできる」と圧力をかけてきた。ただ、参院で与党は過半数に届いていない。思うように審議が進まない状況に「首相は不満を募らせている」(党ベテラン)という。
首相は参院自民幹部に対し、26年度予算案の審議が年度をまたぐ場合、4月3日までの成立を期すよう要請。自身が出席する集中審議に応じない意向も示している。
昨年の通常国会は、参院で予算案の審議中に7回の集中審議が行われた。今年はまだ1回で、野党はさらに2、3回の開催を主張。与党内にも、審議充実のため応じるべきだとの声が強く、首相とは溝がある。
予算案の成立後は、60本超の政府提出法案などの審議が予定されている。首相と距離を置く参院重鎮は「与党が参院で過半数に4議席足りない状況は変わらない。野党との関係をどう維持していくのかも大事だ」と苦言を呈した。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=27日午前、東京・永田町
2026年03月28日 07時54分