ホルムズ海峡管理で対立深まる=米イラン、11日和平交渉



【イスタンブール、ワシントン時事】イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の名で出された声明が9日公表され、同国が事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡で「管理を新たな段階に移す」と表明した。通航制限による海峡の「支配権」を強める方針とみられる。トランプ米大統領は同日、イランに海峡での通航料徴収を認めない考えを示し、対立が深まっている。

イランは海峡通過を求める船舶から通航料の徴収を始めたと報じられているが、声明は新たな管理の具体策に触れなかった。トランプ氏はSNSへの投稿で「徴収はあってはならないし、仮にしているなら今すぐやめるべきだ」と警告。別の投稿でも「イランは非常にひどい対応をしており、われわれの合意とは違う」と不満をあらわにした。

モジタバ師は声明で、米イスラエルとの戦闘で「イランは絶対的勝者になった」と主張。米国に交戦に伴う損害の賠償を求めると訴えた。

米国とイランは11日にパキスタンの首都イスラマバードで和平交渉を開始する見通し。米国はバンス副大統領が代表団を率いる。イラン側は精鋭軍事組織「革命防衛隊」出身のガリバフ国会議長の出席が取り沙汰されるが、正式な公表もなく情勢は予断を許さない。

バンス氏は10日、米国を出発前に記者団に対し、「前向きな交渉となるよう努める。大統領から明確な指針が与えられている」と語った。

交渉では、ホルムズ海峡開放を巡る議論が最大の焦点となる。「完全かつ即時、安全な開放」を求めるトランプ政権に対し、イランは封鎖を切り札に譲歩を迫るとみられる。イランは他にも米国が再び攻撃しない保証やウラン濃縮活動容認などを要求しているとされ、協議は難航必至だ。

また、イスラエルが攻撃を続けるレバノンを停戦合意の対象とするかに関しても、米イランの認識のずれが露呈している。イラン外務省報道官は9日、「米国がすべての戦線で約束を果たすことが交渉開催の条件だ」とけん制した。

【時事通信社】 〔写真説明〕イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師=2024年10月、テヘラン(最高指導者事務所提供)(AFP時事) 〔写真説明〕トランプ米大統領=6日、ホワイトハウス(AFP時事)

2026年04月10日 22時26分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース