
中小企業庁は、起業を地域の持続的な成長につなげるため、質の向上に着目した支援策の指針を年内にも作成する方針だ。起業を目指す人や自治体、支援機関を対象とする。起業者数の増加を重視していた従来の支援を見直し、事業の類型や規模に応じた成長モデルを整理して地域全体で事業者を支える体制を国が後押しする。
指針では、事業を観光などの「地域資源型」、交通、医療などの「地域課題解決型」、物流、建設などの「事業拡大型」といった5類型に分類。起業から5年程度を「創業期」と位置付け、事業規模や成長力を踏まえ必要な支援策をまとめる。
政府は2013年、新陳代謝による地域経済の活性化を図るため、欧米並みの「開業率10%」を目標に掲げ、市区町村主導の支援体制の構築を目指した。しかし、24年度の開業率は3.8%にとどまっており、「起業を身近に感じてもらうことは難しい」(中企庁幹部)との課題が残った。
自治体では、大阪府八尾市がセミナーに加え、起業希望者が相談、交流できるイベントを月1回程度開催。また、起業後1年間は先輩の経営者を派遣、助言するなど、24年までの3年間で約1900人を支援した。同庁はこうした取り組みを各地に広めたい考えだ。国が作成したオンライン教材を自治体のセミナーに提供することなども検討する。
【時事通信社】
〔写真説明〕大阪府八尾市が月1回程度開催する起業希望者向け交流イベント=4月16日、同市(同市提供)
2026年05月11日 14時30分