
日韓両政府は、海上自衛隊と韓国海軍による捜索・救難共同訓練(SAREX)を6月上旬に実施する方向で調整に入った。同訓練は2018年の韓国軍による海自機への火器管制レーダー照射問題の影響で約9年間行われていなかった。防衛交流強化の弾みとしたい考えだ。両国の政府関係者が8日、明らかにした。
SAREXは船舶の遭難に備え、海上で捜索や救難の手順などを確認する訓練。日韓間では1999年に始まり、2003年以降は隔年で実施していたが、17年の開催が最後となっていた。日韓関係の改善を踏まえ、小泉進次郎防衛相と韓国の安圭伯国防相が今年1月、神奈川県横須賀市で会談した際に訓練再開で合意した。
訓練は6月第2週の実施を軸に検討しており、防衛省関係者は「日韓交流の機運醸成につながる」と述べた。6月下旬には小泉氏が訪韓し、安氏と会談する方向で調整している。両氏は訓練再開を歓迎した上で、自衛隊と韓国軍のさらなる交流促進に向けて協議する見通しだ。
レーダー照射問題を受けて日韓の防衛交流は途絶えていたが、24年の日韓防衛相会談で同問題の再発防止策がまとまり、交流の再開で一致した。SAREXは25年11月の実施が調整されたものの、韓国側の判断で見送られた経緯がある。同時期に計画されていた自衛隊による韓国空軍機への給油支援を巡り、韓国が実効支配する島根県・竹島周辺を対象機が飛行していたことが判明し、日本側が中止したことが影響したとみられている。
【時事通信社】
〔写真説明〕参院本会議に臨む高市早苗首相=8日、国会内
2026年05月08日 18時29分