厳しさ増す関電=他社はプール外貯蔵へ―青森知事判断が影響も・使用済み核燃料



各地の原発で使用済み核燃料が増え続け、保管するプールの余裕が乏しくなりつつある中、電力会社の多くは発熱量が低下した核燃料を空気で冷やす「乾式貯蔵」施設を設置してしのぐ方針だ。ただ、原発敷地内の貯蔵容量は原則増やさないとしている関西電力は厳しさが増しているほか、東京電力は中間貯蔵施設(青森県)利用に地元知事が待ったをかけるなど課題が目白押しだ。

関電は対応策として、日本原燃の再処理工場(同)の来年度稼働開始を前提に、2028年度からの使用済み燃料搬出を計画していると説明。このほか、27~29年度には高浜原発(福井県)の使用済みウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料計約200トンをフランスの事業者へ輸送するとした。

ただ、搬出が全くできない場合、高浜原発では28年度ごろ、美浜原発(同)では29年度ごろ、大飯原発(同)では30年度ごろにそれぞれプールが満杯になるとの試算で、綱渡りの状態が続く。

柏崎刈羽原発6号機(新潟県)を今年1月に再稼働させた東電は、7月以降に使用済み燃料を中間貯蔵施設に搬出する予定だった。しかし、青森県の宮下宗一郎知事が3月、再処理工場の審査が日本原燃の想定通り進んでいないとして「26年度の搬入を認めない」と表明。電力各社は日本原燃を全面的に支援し、知事の翻意を期待している。

九州、四国、東北の3社は乾式貯蔵施設の運用を対策に挙げた。四電は伊方原発(愛媛県)敷地内で昨年7月から運用を開始しており、3号機が運転を続けても問題ないとの認識だ。

九電と東北電の2社も今後、玄海(佐賀県)、川内(鹿児島県)、女川(宮城県)の各原発で施設の運用を予定しており、稼働継続へ布石を打っている。ただ、いずれも貯蔵は一時的との前提で、根本解決にはほど遠いのが実情だ。

【時事通信社】 〔写真説明〕トレーラーに載せられ、中間貯蔵施設の貯蔵建屋に運ばれる使用済み核燃料の入った金属製容器=2024年9月、青森県むつ市

2026年06月29日 07時15分


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