飽くなき努力が原点=欠かさぬ練習、午前0時帰宅も―恩師が語る田中碧選手・W杯サッカー



サッカーのワールドカップ(W杯)決勝トーナメント進出を決めたスウェーデン戦で、体を張って相手の攻撃の芽をことごとく摘んだ田中碧選手(27)。前回カタール大会では強豪スペインを撃破する決勝ゴールを奪い、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ。攻守にわたるダイナミックなプレーの原点には飽くなき努力がある。

高校時代、川崎フロンターレの下部組織で指導に当たった今野章さん(51)は、当時のチームメートで、今回は負傷で代表から外れた三笘薫選手(29)を引き合いに、「薫は誰が見ても天才、碧は努力する天才だった」と振り返る。豊富な運動量で縦横無尽にピッチを走り回り、ボールを奪取する能力に長けていたという。

トップチームや年代別代表の練習に参加するたび、「必ず『気付き』を持って帰ってきた」といい、それを自身の成長の糧とした。体幹トレーニングが足りないと感じれば設備がなくてもできるチューブで鍛え、トップチームで学んだメニューを毎日、自主的に続けた。グラウンドの消灯時間が近づき、「時間だ」と声を掛けられるまで居残り練習を欠かさず、帰宅が午前0時ごろになることも珍しくなかった。

体を大きくするため、食べる努力も欠かさなかった。その意識が行き過ぎ、遠征先で試合当日の早朝から食事をかき込み、トレーナーに「消化するにもパワーを使うんだぞ」と食べ過ぎを注意されたこともある。今野さんは「もっと先を見ていたんだろうけど、さすがに当日はね」と苦笑いで振り返る。

フロンターレ下部組織で中学時代を指導した森一哉さん(52)は、ゲーム形式で一緒にプレーした際、相手の動きに合わせて臨機応変にプレーを選択する姿に、「うまくて賢いな」という印象を持ったという。

「代表で活躍する姿までは、当時は想像していなかった」という森さん。努力を重ね、その後、大きく成長した田中選手の姿に目を細めつつ、「代表選手にしか分からないプレッシャーを背負っていると思うけど、楽しんでやってもらいたい」とエールを送った。

【時事通信社】 〔写真説明〕スウェーデン戦でディフェンスする田中碧選手(左)=25日、米ダラス 〔写真説明〕サッカー日本代表の田中碧選手を高校時代に指導した今野章さん=4月22日、仙台市 〔写真説明〕サッカー日本代表の田中碧選手を中学時代に指導した森一哉さん=4月24日、東京都葛飾区

2026年06月27日 14時32分


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