企業献金規制、道筋見えず=「福岡」追い風、野党攻勢の構え



自民党の派閥裏金事件を受けて重要な政治テーマとなった企業・団体献金の規制強化は、依然として道筋が見えないままだ。自民党は企業献金温存を狙い、先の特別国会に続いて秋に想定される臨時国会でも衆院議員の定数削減を優先する方針。中道改革連合は自民福岡県議の金銭授受疑惑を追い風に、改めて「政治とカネ」の問題で攻勢をかける構えだ。

「各党各会派で丁寧に議論されるべきだ」。高市早苗首相(自民総裁)は7月27日、衆院予算委員会の閉会中審査で献金規制について問われこう回答。中道の階猛幹事長が規制強化を迫ったのに対し「首相の立場でコメントしない」とかわした。

特別国会で中道は、献金の受け皿を政党本部と都道府県連に限定する法案を、国民民主党と共同提出。参政党とチームみらいは全面禁止を掲げた。与党は献金存続を念頭に、その在り方を有識者会議に委ねる案で対抗。衆院政治改革特別委員会で審議入りしたが、平行線をたどった。

その後、与党が定数削減の実現を目指して強引な国会運営を仕掛けたこともあり、3法案は棚上げされたまま会期末を迎えた。

日本維新の会はもともと全面禁止を主張。連立入りの際、温存を事実上容認する見返りに定数削減を自民にのませた経緯がある。自民では企業献金を失えば政治活動に大きな影響が出るとの声が大勢で、ある議員は「規制は到底受け入れられない」。幹部は「連立合意を優先せざるを得ない」と語った。

一方、中道は2月の衆院選で大敗。特別国会では規制強化を訴えたものの、党内では「自民が『やろう』と言わない限りもう進まない」(中堅)と弱気の声が出ていた。小川淳也代表が落選者の活動資金を確保するため、政治資金パーティーの開催を「奨励」し、物議を醸したこともあった。

ただ、新たな疑惑が転機となる可能性もある。階氏は18日の記者会見で自民福岡県議の疑惑について問われ、「その背景には政治とカネの問題がある」と指摘。「臨時国会では定数削減の前に、企業献金をやるべきだと強く申し上げたい」と力を込めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕企業・団体献金見直しに関する3法案を審議する衆院政治改革特別委員会=6月18日、国会内 〔写真説明〕衆院予算委員会で答弁する高市早苗首相=7月27日、国会内

2026年08月20日 07時04分


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