2026年度の最低賃金改定を巡り、19日までに30都道府県の改定額がまとまった。このうち、中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)が示した引き上げ額の目安を超えた地域は17県で、上乗せ額は1~4円と最大18円だった昨年度より縮小。発効日も例年通り10月を予定し、過熱していた引き上げ競争には緩和傾向も見られる。
中央審議会は7月、東京などのAランクは54円、北海道や長野などのBランク、秋田や沖縄などのCランクは56円の引き上げ目安を決めた。都道府県ごとの地方最低賃金審議会がこれに基づき具体的な改定額を議論。17県のうち、宮城と鳥取は目安を4円上回る60円とし、時給ベースではそれぞれ1098円、1090円となった。
秋田地方最低賃金審議会は18日、目安を3円上回る59円の引き上げを決め、1090円で決着した。昨年度は目安を16円上回る80円とし、企業の準備期間を確保するため発効日も今年3月末に大幅に遅らせたが、今回は10月14日に発効する見通し。審議会の臼木智昭会長は「首都圏への若い世代の流出が課題で、東京などとの賃金差を少しでも縮めたい」と話した。
競争緩和の背景には、「20年代に全国平均1500円」の最低賃金を目指す目標を事実上先送りした政府の軟化姿勢がある。また、中央審議会が、「最下位」を避けるため地域の実態と懸け離れた水準に引き上げることは「適切ではない」などと指摘したことも影響したとみられる。
一方、山梨県の審議会には長崎幸太郎知事が参加し、「現行の最低賃金では生活を維持することが困難」などと引き上げに前向きな検討を要請した。最低賃金の引き上げは労働者の生活維持に不可欠だが、コスト高に苦しむ中小企業などの負担も増える。今月末にも全都道府県の改定額がまとまる方向だ。
【時事通信社】
2026年08月20日 07時21分
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