
出入国在留管理庁は、外国人の不法就労対策の一環として、関係省庁との連携を強化する。早ければ10月以降、国土交通省が所管する解体・建設現場の調査に入管庁の職員が同行。不法就労の実態を把握し、行政指導や摘発につなげることを目指す。今後、環境省や農林水産省とも協力していく考えだ。
入管庁によると、2025年中に強制退去手続きなどを行った外国人のうち、7割以上に不法就労の事実が認められた。この状況を踏まえ、法務省は5月に発表した「不法滞在者ゼロプラン」で、不法就労を助長する事業者の取り締まり推進を打ち出した。
国交省は、自治体を通じて解体・建設現場の定期的なパトロールを実施している。ただ、これまでは不法就労の疑いがあっても、建設部局の職員に外国人の身分を確認する権限がなかった。
在留外国人は入管難民法に基づき、在留カードの携帯が義務付けられている。入管庁は、この提示を求めることができる入国警備官をパトロールに同行させ、速やかな対処を実現したい考えだ。
入管庁はまた、廃プラスチックや金属スクラップを屋外保管する「ヤード」を所管する環境省との連携も目指す。ヤードを巡っては「不法就労の温床になっている」との指摘がある。規制条例を独自に設ける自治体と、合同立ち入り調査を行う方向で調整している。
一方、農業は不法就労が特に多い分野とされる。ある自治体によると、植え付けや収穫などの繁忙期に作業を依頼するケースが目立つという。このため、入管庁は農水省と協力して啓発活動を強化する考えだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕出入国在留管理庁などが入る中央合同庁舎第6号館の看板=8月17日、東京都千代田区
2026年09月21日 19時01分