厚生労働省は2027年度介護報酬改定で、中山間地など過疎地の事業者の実情に応じた報酬体系をつくる方針だ。過疎地の訪問介護事業者がサービスを維持できるよう、移動コストが反映された報酬を受け取れる仕組みを検討。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で議論し、年内に方向性をまとめる。
高齢化の進展で介護需要の急増が見込まれる都市部とは対照的に、過疎地の介護事業者は利用者の減少による経営難に直面している。厚労省によると、24年度までに訪問介護など居宅系サービスの需要がピークを過ぎた市町村は約2割に上る。こうした地域では、事業者の収益確保が課題となっており、各サービスで報酬体系の見直しが求められている。
ニーズの高い訪問介護は現行の報酬体系だと、都市部では利用者宅を効率的に回って収益を上げられる。一方、利用者宅が広範囲に点在している過疎地では職員の移動コストがかさんで赤字となり、撤退するケースも相次いでいる。
そこで、厚労省は訪問介護事業者に支払う報酬について、職員の移動コストやサービスの提供回数、事業所の規模などを反映させる案を提示。事業者の実情に応じた報酬体系とすることで、収益向上につなげ、サービス提供体制の維持を目指す。
過疎地のサービス維持に向けては、今年6月に改正介護保険法が成立。民間事業者の撤退に備え、居宅系サービスを市町村の事業として提供できる仕組みが27年度から導入される。
【時事通信社】
2026年11月01日 07時01分
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