英、TPP参加交渉開始=初の拡大、輸出増期待



【ロンドン時事】英政府は21日、日本が主導した環太平洋連携協定(TPP)の参加交渉を22日に開始すると発表した。初のTPP加盟国拡大に向けた具体的なスタートとなる。ジョンソン英首相は声明で「英国全体に経済的利益をもたらすわくわくする機会だ」と強調した。

参加が実現すれば、世界全体に占めるTPP加盟国の国内総生産(GDP)の割合は13%から16%に拡大する。英政府は2030年までにTPP加盟11カ国に対する輸出が約65%増の370億ポンド(約5兆7000億円)に上ると試算した。

英国は交渉で主力輸出品の自動車やウイスキーなどの関税引き下げを目指す。一方、企業が相手国の政策を仲裁機関に訴えることができる「ISDS(投資家と国家の紛争解決)」などのTPPのルールに従うことを迫られる。英政府は「強力な法の支配と独自の規制を設定する自由を併せ持つ英国のシステムによく合致している」として、基本的に受け入れる方向とみられる。

【時事通信社】 〔写真説明〕ジョンソン英首相=21日、ロンドン(AFP時事)

2021年06月22日 07時42分


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