医師や大学教授で構成する厚生労働省の専門検討会は22日、過労死の判断材料となっている脳・心臓疾患の労災認定基準の見直しに向けた報告書案を取りまとめた。残業時間が「過労死ライン」となる月80時間の目安を超えなくても、勤務実態なども考慮し柔軟に労災認定を行う必要があるとの考えを打ち出した。
一方、過労死問題に取り組む弁護士団体が求めていた月65時間への引き下げに対しては、現行水準の維持を提言した。最新の医学的見地から基準の検証を行うのは約20年ぶりで、厚労省はこれを踏まえ基準見直しを行う方針だ。
【時事通信社】
〔写真説明〕厚生労働省が入る中央合同庁舎=東京都千代田区
2021年06月22日 19時11分