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米労働市場、堅調続く=過熱に落ち着き、利上げ一時停止論も



【ワシントン時事】米労働省が2日に発表した5月の雇用統計では、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数が市場予想を大きく上回り、米国の労働市場の堅調さが改めて浮き彫りになった。ただ、以前の過熱状態に比べ、幾分落ち着きも見受けられる。米銀行の破綻が相次いだ影響なども見極めるため、連邦準備制度理事会(FRB)は6月中旬の次回金融政策会合で、利上げの一時停止を慎重に検討するとみられる。

「米経済と労働者にとって良い日だ」。バイデン大統領は、5月の就業者数が前月比33万9000人増と市場予想(19万人増)を大幅に上回ったことを手放しで喜んだ。

ただし、好調な労働市場は「もろ刃の剣」でもある。失業者1人に対する求人件数は4月時点で約1.8件と、雇用は依然「売り手市場」。人手不足は賃金など労働コストの押し上げにつながり、特に接客業など労働集約型の業種が多いサービス分野のインフレ率は4月に前年同月比6.8%(エネルギー関連を除く)と高水準のままだ。

一方、労働市場では逼迫(ひっぱく)感が幾分和らいでいる側面もある。5月の失業率は3.7%と前月から0.3ポイント上昇。平均時給の伸び率も前年同月比4.3%と、1年前の5%台半ばから鈍化している。

こうした中、1年余りでの利上げ幅が計5%にも及んだFRBの急激な金融引き締めや、シリコンバレー銀行など中堅銀行3行の破綻を受けた融資基準の厳格化もあり、今後は景気や雇用への悪影響が広がると見込まれる。FRB内でも「次回会合で利上げを見送ることで、より多くのデータを確認できる」(ジェファーソン理事)との利上げ一時停止論が出始めている。

【時事通信社】 〔写真説明〕米ホワイトハウスで演説するバイデン米大統領=2日、ワシントン(AFP時事)

2023年06月03日 15時04分


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