日本大学は29日、アメリカンフットボール部を廃部とする方針を固めた。8月以降、違法薬物事件で部員3人が相次いで逮捕されたことを受けての措置。学内手続きを経て、近く正式決定する。
日大の広報部によると、28日に開かれた大学内の競技スポーツ運営委員会で廃部の方針が示された。8月5日に1人目の逮捕者が出た際に大学は「個人犯罪」と判断していたが、その後も逮捕者が続き、部内での違法薬物のまん延が否定できなくなった。事件を受け、関東学生アメリカンフットボール連盟は今月8日に同部に今季の出場資格停止処分を科した。
日大は29日に開いた臨時理事会で、林真理子理事長を減給50%(6カ月)とする処分を決定。酒井健夫学長は今年度末、沢田康広副学長は12月末で辞任する。
日大アメフト部は1940年創部で、大学日本一を決める甲子園ボウルを21度制した名門。2018年に悪質タックル問題が発覚した後、組織改革を進めて再出発したが、再び不祥事を起こして長い歴史に幕を閉じることになった。
【時事通信社】
〔写真説明〕閑散とする日大アメリカンフットボール部のグラウンド=29日午後、東京都世田谷区
〔写真説明〕閑散とする日本大学アメリカンフットボール部のグラウンド=29日午後、東京都世田谷区
2023年11月29日 22時50分