【ソウル時事】韓国憲法裁判所は1日、「非常戒厳」を宣言し弾劾訴追された尹錫悦大統領の罷免の可否に関する決定を、4日午前11時(日本時間同)に言い渡すと発表した。罷免の決定が下されれば尹氏は即時失職し、棄却や却下であれば大統領職に復帰する。尹氏の弾劾を巡り与野党や世論の対立が深まっており、いずれの場合も混乱は続くとみられる。
憲法裁判事の定数は9人だが、現在は1人が欠けており8人体制。8人中6人が弾劾を妥当と判断すれば罷免となる。尹氏が罷免された場合、朴槿恵元大統領に次ぎ2例目。憲法の規定に基づき、罷免から60日以内に大統領選が行われる。国民の関心の高さから、憲法裁は宣告の生中継を許可した。
弾劾審判は1月に弁論が始まり、2月25日に結審した。結審から宣告までの日数は38日で、盧武鉉元大統領の14日、朴元大統領の11日と比べ評議に時間をかけた。世論の賛否が割れる中、拙速な印象を与えないよう慎重を期したという見方が出ている。
【時事通信社】
〔写真説明〕韓国の尹錫悦大統領=2月4日、ソウル(AFP時事)
2025年04月01日 18時43分