【ワシントン時事】米連邦最高裁は20日、トランプ政権が発動した相互関税は違憲との判決を下した。国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税措置について「大統領に関税を課す権限を与えていない」と判断した。関税措置を無効とする下級審の判断を支持した。高関税を振りかざして貿易相手国・地域に譲歩を迫ってきた政権に大打撃となるのは必至だ。
トランプ大統領は、最高裁で敗訴した場合、日本などとの間で結んだ貿易合意を「解消しなければならないだろう」と語っていた。仮に解消すれば日本に対する15%の相互関税などが撤回され、昨年7月の日米合意を履行する必要もなくなるだけに、米政権の今後の対応が注目される。
最高裁はIEEPAの「輸入を制限する」との規定は関税賦課には「権限が不十分だ」と強調。憲法は関税賦課の権限は議会が有するとしており、「憲法上の文脈に鑑み、大統領はそれを行使するための議会の明確な権限を特定しなければならない」との見解を示した。
最高裁の判事9人中6人を占める保守派の一部からも、合法性を疑問視する意見が相次いでいた。
違憲と判断されたのはIEEPAを根拠にした関税措置で、昨年4月に幅広い国・地域に対して打ち出した相互関税や、合成麻薬「フェンタニル」の米国流入を理由とした中国、カナダ、メキシコへの関税が対象。通商拡大法232条に基づく自動車や鉄鋼・アルミニウムへの関税は今回の訴訟の対象外で、日本などに引き続き課される。
2026年02月21日 01時15分
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