
【北京時事】中国がロシア産エネルギーの調達を増やしている。中東情勢が悪化する中、原油や天然ガスの安定的な供給国として注目しているためだ。だが、エネルギー安全保障の観点からロシアへの過度な依存は避けたいのも本音。今後、どこまで輸入が増えるかは不透明だ。
中国税関総署が20日発表した4月の貿易統計の詳報によると、ロシア産原油の比率は23.3%と、前年同月の16.8%から増えた。液化天然ガス(LNG)の輸入も拡大した。
ただ、ある関係者は中国がエネルギー安全保障の観点から特定国への依存を2割程度に抑えたいと考えていると分析。「これ以上のロシア産拡大は望んでいない」と指摘する。
中国外務省によると、習近平国家主席は20日に北京で行ったプーチン大統領との首脳会談で、ロシアとのエネルギー協力を加速させる方針を打ち出した。しかし、ロシアが強く求めていたとされる同国産ガスの取引拡大について大幅な前進があったかは不明なままだ。
英紙フィナンシャル・タイムズは中国がロシアに対し、ロシア国内の価格に近い水準での取引を求めていると報じた。北京の西側外交筋は「中国はロシアを本質的には信用していない。相当な値引きがない限り、ロシア産のさらなる拡大には慎重だ」との見解を示した。
中国貿易統計によると、4月の原油輸入では南米のブラジルやコロンビア、アフリカのガボンなどからの輸入量がロシアを上回るペースで増加。中国は現在ゼロの米国からの輸入も検討しているとされる。
〔写真説明〕ロシアのプーチン大統領(左)と中国の習近平国家主席=20日、北京(EPA時事)
2026年05月21日 10時28分