
【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は16、17両日、連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、金融政策を協議する。米イスラエルとイランの戦闘に伴う原油高騰で物価が急上昇する中、政策金利を4会合連続で3.50~3.75%に据え置き、様子見に徹する見通しだ。市場では物価高が続くとの警戒感から、FRBが年内の利下げを見送るシナリオを示すとの観測が広がる。
今回は5月にパウエル前議長からウォーシュ新議長に交代して以降、初のFOMC。会合終了後の記者会見でウォーシュ氏が言及する金融政策の方向性に注目が集まる。
エネルギー高の直撃を受け、5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.2%上昇と、3年1カ月ぶりの高水準。労働市場が想定以上に底堅さを保つ中、拙速な利下げは景気を刺激し、インフレを助長しかねない。
FOMC参加者は3月時点で、年内の利下げ回数を0.25%幅で1回と予想していた。ただ、最近はFRB高官からインフレ抑制を重視する発言が相次いでおり、金利見通しは年内据え置きに変更となる公算が大きい。
4月の前回会合では、地区連邦準備銀行の総裁3人が利下げを示唆する声明文に反対した。利下げに前向きなウォラー理事も利上げを排除しない姿勢を打ち出し、「緩和志向の文言削除を支持するだろう」と明言。FRBは利上げもにらんだ「タカ派」路線を一段と強める可能性がある。
一方、利下げを望むトランプ大統領に配慮し、ウォーシュ氏が「(将来的な)金融緩和に前向きな姿勢に傾く」(米金融大手)との見方も浮上。利上げ論がくすぶる中、金融政策を巡る見解の食い違いが一段と深まりそうだ。
〔写真説明〕米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ新議長=5月22日、ワシントン(EPA時事)
2026年06月14日 07時06分