再審法案、野党結束できず=参政が賛成「微修正」で成立へ



再審制度見直しを巡る衆院での攻防は、政府法案の「微修正」で決着した。舞台は与党少数の参院へ移るが、参政党の賛成により成立のめどが付き、大幅修正は絶望的な状況となった。中道改革連合など野党各党は冤罪(えんざい)被害者救済の観点から政府案を「不十分」と追及しつつも、修正協議で結束できなかった。

中道は衆院法務委員会で国民民主、参政両党と連携し、野党優位の参院での本格修正も見据え、与党に譲歩を迫る戦略だった。中道がチームみらい、共産党と共同提出した対案は、超党派の議員連盟がまとめて昨年の通常国会に国民民主、参政両党と共同提出したものと同内容。政府案への課題認識は野党各党で共有していたはずだった。

野党筆頭理事の西村智奈美氏(中道副代表)は国民民主、参政の委員らと連絡を取り、証拠の扱いに焦点を絞って与党との協議に臨んだ。裁判所の職権による証拠開示命令の明文化などを要求。最終盤で「開示命令」を「勧告」に引き下げるなど譲歩したが、与党は一蹴した。

事態が動いたのは11日だった。与党側は、5年ごとの制度見直しの検討対象に「証拠の目的外使用禁止」規定などを盛り込んだ修正案を提示し、12日の採決を委員長職権で決めた。

与党案に、中道と国民民主は「ほぼゼロ回答」と反発したが、参政の神谷宗幣代表は賛成すると明言。自民は中道との協議と並行し、参政幹部にも接触して切り崩しを図っていた。神谷氏は記者団に「国旗損壊罪(法案)やスパイ防止法はぜひ一緒に進めるべきだ」と述べ、高市政権との今後の連携に意欲を示した。

参政の和田政宗国対委員長は12日の採決直前の討論で、野党の対案について「苦渋の決断の下、反対する」と発言した。西村氏は記者団の取材に「途中までは国民民主、参政との3党連携はうまくいっていると思っていた。政局の形で賛否が決まったことは残念だ」と悔やんだ。

修正に否定的だった法務省が微修正に応じたのは、政府・与党の想定が崩れたためだ。自民関係者によると、国民民主と日弁連から賛成の「確約を得ていた」といい、当初は国民民主の協力を取り付けて成立を期す方針だった。しかし、同党と日弁連は審議終盤で態度を硬化させたという。

国民民主幹部は「賛成したかったが、法務省の答弁があまりにひどかった」と批判。与党は多数派工作の相手を参政に切り替えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕閣議に臨む高市早苗首相(中央)ら=12日、首相官邸 〔写真説明〕再審制度を見直す刑事訴訟法改正案について、与党と参政党提出の修正案が可決された衆院法務委員会=12日、国会内

2026年06月12日 20時36分


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