
【北京時事】中国税関総署が14日発表した貿易統計によると、1~6月のレアアース(希土類)の輸出量は前年同期比6.4%減となった。米中貿易摩擦を機にレアアースの輸出管理を厳格化したことも影響しているとみられる。1月から日本に対する規制を強化しており、一部の品目の対日輸出量が落ち込んでいる。
レアアースは半導体や電気自動車(EV)、ミサイルなどハイテク製品の製造に不可欠な材料で、世界最大の産地である中国の有力な外交カードだ。中国は昨年11月の高市早苗首相による台湾有事発言に激しく反発。レアアースを含む軍民両用品目の対日輸出規制を強化している。
レアアース磁石の対日輸出量は今年3月から3カ月連続で200トンを下回った。昨年1年間の月間平均は200トンを超えていた。規制強化の対象になった軍民両用品にはレアメタル(希少金属)も含まれ、関連素材の一つである炭化タングステンは今年2~5月に対日輸出がゼロだった。
中国は2010年、沖縄県・尖閣諸島沖での漁船衝突事件後にレアアースの輸出を全面的に停止した。今回の規制は安全保障の観点から重要な特定品目に限定しており、対日輸出は全体でプラスを維持している。ただ、民生品の分野で使うレアアースの調達にも支障が出ているとされ、日系企業でつくる中国日本商会は運用基準の明確化を求めている。
〔写真説明〕中国・江西省にあるレアアース(希土類)鉱山(資料写真、EPA時事)
2026年07月15日 08時45分