イラン、ホルムズ通航料検討か=主導権誇示で米に対抗



【イスタンブール時事】イランが事実上封鎖しているペルシャ湾の原油輸送の要衝ホルムズ海峡で、船舶に通航料を課す検討を始めたもようだ。イランはエネルギーを「武器」に海峡での主導権を誇示し、開放を求める米イスラエルへの対抗姿勢を強める構え。実現性は不透明だが、エネルギー価格高騰など世界経済への混乱が一段と広がる恐れもある。

イランのメディアは、同国国会議員の話として、ホルムズ海峡を通過する船舶から「使用料」や「税金」を徴収する法案の準備が進んでいると報じた。イランは米イスラエルとの戦闘終結の条件として賠償金支払いを求めており、通航料には再建に向けた財源拡充の思惑もあるとみられる。

イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は米イスラエルによる攻撃を受け、海峡通航にはイランの許可が必要と主張。機雷の敷設が伝えられるなど、海峡の管理を強めている。

一方、アラグチ外相は「敵には閉じているが、安全な航行を望む国々には開かれている」と強調しており、中国やインド、パキスタンなど友好国に関連する船舶は選別して通過を認めているもようだ。

英海運情報会社ロイズ・リスト・インテリジェンスは18日、イランがホルムズ海峡の自国領海内に「安全回廊」を設けていると伝えた。通過を求める船舶に対し、革命防衛隊が船主や積み荷の目的地などの検査を厳格化。既に9隻がこの回廊を通じて航行し、中には通過許可のため約200万ドル(約3億2000万円)をイラン側へ支払った船舶の情報もあるとしている。

ホルムズ海峡は治安悪化に伴い海上輸送費や保険料が急騰し、通航料が導入されれば輸送コスト負担が一段と増しかねない。

〔写真説明〕ホルムズ海峡周辺を航行する船舶=11日、アラブ首長国連邦(UAE)北部ラスアルハイマから撮影(ロイター時事)

2026年03月21日 20時30分


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