防衛省は29日、上司だった業者らから飲食などの接待を受けた50代職員が、内部文書を渡していたなどとして、停職9日の懲戒処分とした。同省は文書は安全保障に関する「特定秘密」ではなく、業者と利害関係になかったことなどから接待の見返りに当たらないとしている。
同省によると、元上司は地方防衛局の元部長級で2018年に退職。職員は23年8月ごろまでの約3年間、20回以上にわたる飲食接待に加え、ゴルフクラブセットや旅費など、計20万円相当以上を受け取る一方、特定の自衛隊施設の配置が書かれた内部文書を手渡した。
元上司には業務に関する相談をしていたといい、同省の調査に「飲み友達のように気軽に(会食を)繰り返してしまった」と説明している。
また、同じ元上司からゴルフ場への送迎を受けたとして、別の40代職員も減給15分の1(1カ月)とした。元上司への便宜は確認されなかったという。
〔写真説明〕防衛省=東京都新宿区
2025年08月29日 21時12分