伊東市長への不信任可決=市議会、学歴詐称疑惑で―静岡



静岡県伊東市議会は1日の本会議で、学歴詐称疑惑が指摘される田久保真紀市長(55)に対する不信任決議を全会一致で可決した。田久保氏は中島弘道議長から議決の通知を受けた後、10日以内に議会を解散するか辞職・失職するか判断を迫られる。

田久保氏は最終学歴を東洋大卒業としていたが、実際は除籍されていたと7月に発表。疑惑を調べる市議会調査特別委員会(百条委員会)が8月に行った証人尋問では「6月28日に初めて除籍と知った」と述べた。市議会は、東洋大から提出された田久保氏の成績証明書の写しなどから、この発言が虚偽に当たると判断したほか、「卒業証書」とされる資料の提出を拒否し続けている点などを問題視。不信任の採決に先立ち、田久保氏を地方自治法違反の疑いで刑事告発することを正式に決めた。

こうした状況を踏まえ、不信任決議では、田久保氏について「公人としての法令順守の精神や公益性の確保といった責務を軽視している」などと指摘。即刻辞職するよう求めた。

本会議終了後、記者団の取材に応じた田久保氏は「不信任決議の中身を見て、考えた上で決めたい。議会の判断として受け止めさせていただいた」と述べるにとどめ、今後の対応を明らかにしなかった。一方、中島氏は「市政を混乱させて、市民を不安に陥れた市長に対して一つのけじめがついた」と話した。

【時事通信社】 〔写真説明〕静岡県伊東市の田久保真紀市長の不信任決議を可決した同市議会=1日午前、同市 〔写真説明〕静岡県伊東市の田久保真紀市長=7月31日、同市

2025年09月01日 12時59分


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