摘発や警告、通達後に急増=川崎ストーカー事件受け積極対応か―警察庁



川崎市でストーカー被害を受けていた女性が殺害された事件を受け、警察庁が再発防止に向けた取り組みを通達した後、全国で摘発や警告などの件数が軒並み増加していたことが19日、同庁のまとめで分かった。担当者は「事件報道で増えた相談に、通達通り積極的に対応した結果ではないか」と話している。

同庁は神奈川県警のストーカー相談対応が不適切だったとする検証結果を受け、昨年9月、全国警察に関係部門の連携強化や対応マニュアルの見直しなどを通達。同10月までに全都道府県警でストーカー事案の司令塔となる幹部ポストが設けられ、署と警察本部、生活安全部門と刑事部門の連携を制度化するなどの体制が強化された。

同庁は通達を出す前の昨年1~9月と、通達後の10~12月の平均値を比較。摘発件数は293件から360件に約23%増加し、警告と禁止命令数も計350件から487件に約4割増えた。

口頭注意などの対応をした件数も3割増えており、同庁は「恋愛トラブルなどの相談でも、ストーカーへの事態悪化を想定して取り組むよう姿勢が変わった可能性が考えられる」と分析する。

変化の兆しは神奈川県警にもみられる。25年に同県警がストーカー規制法違反などで摘発した件数は計225件と前年比3倍超に増加。禁止命令も同約2.5倍の179件と大幅に増えた。

相談受理件数も同約1.8倍となり、姿勢の変化がうかがえた。県警幹部は「事件の反省を踏まえ、相談者の安全確保のため、やれることを幅広に検討している」と話している。

〔写真説明〕ストーカー事案などで「司令塔役」として対応に当たる都道府県警の幹部を集めた会議で訓示する警察庁の楠芳伸長官(中央)=2025年10月、同庁

2026年03月19日 14時31分


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