カラス、なぜ黒い?=分子レベルで仕組み解明―岡山大



カラスはなぜあれほど黒いのか―。岡山大の竹内栄教授らの研究チームが、鳥類の羽の色を決める細胞内の受容体の働きに着目して機能解析したところ、カラスでは「黒さを生み出すスイッチ」が常にオンになっている可能性が高いことを突き止めた。

竹内教授は約30年前、鳥類や哺乳類などの色素細胞に現れる受容体「MC1R」が羽の色を制御する機能を持つことを発見。ホルモンによる刺激で活性化し、黒いメラニン色素の合成を促すことなどを明らかにした。ただ、野生の鳥類でどのような働きをしているかは詳しく分かっていなかった。

研究チームは、ハシブトガラスのMC1Rを培養細胞内で作らせて詳しく解析。その結果、カラスのMC1Rはホルモン刺激がなくても常に活性化しており、黒いメラニン色素の合成を促していることが分かった。

また、他の鳥類ではMC1Rの遺伝子配列のうち、特定の1カ所が変異するだけで黒色化していたが、カラスの場合は複数の変異が存在。相互作用することで、MC1Rの恒常的な活性化を起こしていることも分かった。

竹内教授は「カラスは黒いという当たり前の事実を、科学の目でしっかり説明できることが使命だと思っているので、明らかにできてよかった」と話した。

論文は4月、内分泌学に関する国際学術誌に掲載された。

〔写真説明〕ごみをくわえるカラス

2026年05月13日 14時31分


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