
「1票の格差」が最大2.10倍だった2月の衆院選は投票価値の平等に反して違憲だとして、升永英俊弁護士らのグループが選挙無効を求めた訴訟の判決が19日、高松、福岡両高裁であり、いずれも「合憲」と判断した。原告側はいずれも上告する方針。
二つの弁護士グループが全国14の高裁・支部に起こした計16件の訴訟で初めての判決。各地でも順次、判決が予定されている。
福岡高裁の高瀬順久裁判長は、2024年衆院選から導入され、人口比を重視して定数を配分する「アダムズ方式」について「合理性がある」と評価。「格差が自然な人口移動以外の要因で拡大したとはうかがわれず、程度が著しいとも言えない」と述べた。高松高裁の藤田昌宏裁判長も同様の判断を示した。
升永弁護士は福岡高裁の判決後、記者団に「理不尽な判決。過疎地同士で格差があることに合理性があるとは言えない」と訴えた。
総務省が公表した有権者数は最多の北海道3区が46万2088人、最少の鳥取1区が22万368人で、格差は2.10倍。最高裁が合憲とした前回衆院選の2.06倍をわずかに上回った。
〔写真説明〕衆院選「1票の格差」訴訟の福岡高裁判決で、合憲と判断され、厳しい表情で判決を批判する升永英俊弁護士(左)=19日午後、福岡市
〔写真説明〕2月の衆院選で投票する有権者(資料写真、EPA時事)
2026年05月19日 16時41分