「日野町事件」早期に無罪の公算=検察側、再審で有罪主張せず



再審開始が決まった「日野町事件」を巡る検察、弁護人、裁判所の3者協議が19日、大津地裁(畑口泰成裁判長)であり、検察側は今後開かれる再審公判で有罪主張しない方針を示した。早期に無罪が言い渡される公算が大きくなった。

大津地検の萩原良典次席検事は同日、「有罪の主張は行わず、有罪立証のための新たな立証も行わないこととした」などとするコメントを発表した。積極的な無罪主張までは行わないという。

弁護人によると、検察側は3者協議で「再審請求手続きの決定を重く受け止めつつ、慎重に検討した結果」と説明した。

事件は1984年に発生。滋賀県日野町で酒店経営の女性が殺害され金庫が奪われ、強盗殺人罪が確定した阪原弘さんが服役中の2011年、75歳で病死した。

阪原さんは捜査段階で自白したとされたが、直接の物的証拠はなく、公判で無罪を主張。遺族が申し立てた第2次再審請求審で、新たに捜査時の写真のネガなどが開示され、大津地裁は18年、自白は客観証拠と矛盾し、信用性が認められないとして再審開始を決定した。大阪高裁も23年、地裁の判断を支持し、今年2月に最高裁で確定した。

滋賀県庁で記者会見した阪原さんの長男弘次さん(65)は「本当にうれしかった」と喜んだ。長女美和子さん(63)は「お父さんがいてほしかった。うれしいが、やはり寂しい」と話した。

〔写真説明〕記者会見する阪原弘さんの長男弘次さん(中央)ら=19日午前、滋賀県庁 〔写真説明〕大津地裁=大津市

2026年06月19日 16時44分


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