
検事総長に12日付で就任した川原隆司氏(61)が時事通信のインタビューに応じた。他人の犯罪に関わる情報を明かす見返りに刑事処分が軽減される日本版「司法取引」(合意制度)について、「現行制度の中でできる限りのことをするのが法執行機関である検察の立場だ。現場の知恵でやってもらいたい」と述べ、活用を進める意向を明らかにした。
司法取引は2018年6月、経済犯罪や薬物銃器犯罪などを対象に始まったが、これまでに適用が明らかになったのは7件にとどまる。最高検は昨年10月、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)を念頭に、特殊詐欺事件などにも積極的に活用する方針を示した。
犯罪の複雑巧妙化が進む中、「法律上の武器がなければ社会の安全安心は守れない」と言及。法務省の有識者研究会が、自身の犯罪に関わる情報を明かす見返りに刑事処分が軽減される「自己負罪型」の司法取引導入を検討課題としていることに「捜査の手法はできるだけたくさんあったほうがありがたい」と期待を寄せた。
検事による不適正な取り調べが相次いで発覚する中、「(現状を)受け止め、取り調べの適正を考えなければいけない」と強調。再審制度を見直す改正刑事訴訟法については「再審手続きの迅速化という趣旨に従い、適切に対応していく」とした。
〔写真説明〕インタビューに答える川原隆司検事総長=6日午後、東京都千代田区
2026年08月14日 07時06分