
ベトナムの税関幹部らに現金110万円相当の賄賂を渡したとして、東京地検特捜部は28日、不正競争防止法違反(外国公務員贈賄)罪で、東証プライム上場の化学メーカー、日本ゼオン(東京)子会社の金子雄一郎元社長(62)=東京都調布市=を略式起訴した。東京簡裁は同日、罰金80万円の略式命令を出した。
起訴状によると、ベトナム現地法人の社長を務めていた2021年10月、金子元社長は部下らと共謀し、同社への追徴課税を減免してもらうなど有利な取り計らいを受けたいとの趣旨で、同国ハイフォン市税関局幹部らに現金2億2000万ベトナムドン(当時110万円相当)の賄賂を渡したとされる。
関係者によると、ベトナムの税関手続きで違反が多数見つかり、違反の数を削減する代わりに賄賂を持ち掛けられたという。特捜部は同社から23年12月に不正の自主申告を受け、外交ルートを通じて現地当局に捜査共助を要請するなどして調べていた。
日本ゼオンは「二度とこのような不正行為を発生させないよう、再発防止に取り組む」とのコメントを出した。
〔写真説明〕東京地検=東京都千代田区
2026年10月29日 07時56分