志土地真優、ママでも金を=愛息に癒やされ―レスリング



「ママでも金」への挑戦が始まった。レスリング女子で2021年東京五輪53キロ級金メダルの志土地真優(ジェイテクト)が昨年11月の第1子出産を経て、6月に2年ぶりに実戦復帰した。実力者が集まった明治杯全日本選抜選手権は3位。「勝つのは簡単じゃないと思った」。28年ロサンゼルス五輪を目指す28歳は負けん気をのぞかせた。

55キロ級を含めて世界選手権優勝3度の村山春菜(自衛隊)に2回戦で持ち味のタックルが決まらず、1―5で敗れた。「練習したことの10分の1しかできなかった」と悔し涙。気持ちを切り替えて臨んだ翌日の3位決定戦は素早い攻撃で大学生を下し、実力を示した。

国立スポーツ科学センター(JISS)の支援を受けて出産直前まで軽いトレーニングを行い、産後も体重調整に気を使って復帰にこぎつけた。子育てとの両立は大変そうだが、「もともと子どもが好きなので、疲れている時は癒やされる。モチベーションになっている」とにこやかに語る。

長男の巳楽くんはロサンゼルス五輪開催時には3歳になっている。「(競技が)少し分かるかなという年」。東京五輪は原則無観客だっただけに、今度は家族らの前で喜ぶ姿を思い描いている。

昨年のパリ五輪の代表争いで屈した同五輪金の藤波朱理(日体大)は階級を上げたが、53キロ級は村山、昨年の世界選手権55キロ級を制した清岡もえ(育英大)らもいる激戦区。「今は追う立場。攻めの種類を増やしたり、技の細かい修正をしたりしたい」と先を見据えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕全日本選抜選手権の女子53キロ級3位決定戦、弓矢紗希(下)を攻める志土地真優=6月21日、東京体育館

2025年07月03日 14時30分


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