【ワシントン時事】トランプ米大統領は1日、日本との関税交渉について「合意は難しい」との見方を示した。コメ不足に陥る中でも米国産品の輸入を拡大しないことや自動車貿易に不満を表明。日本に対する関税について「30%か35%、あるいはわれわれが決める数字を支払ってもらう」とする書簡を送る方針を示した。
大統領専用機内で記者団に語った。トランプ氏は「日本と交渉してきたが合意できるか分からない。疑わしい」と指摘した。日本をはじめとする国々との貿易に関し、「30年、40年もわれわれをだましてきた。彼らは非常に甘やかされてきた」と批判。米国が抱える対日貿易赤字などへの不満を示し、交渉で「合意はとても難しい」とした。
日本については「非常に手ごわい」相手とし、「日本が大好きだ。(石破茂)新首相も非常に好きだ」と語った。一方で、「貿易に関しては、非常に不公平だった」と突き放した。
トランプ氏は「コメを切実に必要としているのに受け入れようとしない」と非難。自動車についても「日本は車を受け入れないが、何百万台も(米国に)売る」と持論を展開した。
また、相互関税の上乗せ分の停止期限延長は「考えていない」と明言した。その上で、多くの国に関税率を通告する書簡を送ると改めて強調。期限が9日に迫る中、各国から交渉で譲歩を引き出す狙いとみられる。
【時事通信社】
〔写真説明〕1日、米大統領専用機内で取材に応じるトランプ大統領(AFP時事)
2025年07月02日 12時58分