男子マラソンの吉田祐也、狙うは「大迫超え」=再起した努力の天才―世界陸上あと1カ月



昨年12月の福岡国際マラソン。吉田祐也(28)=GMOインターネットグループ=は優勝インタビューで涙が止まらなかった。「2020年に初優勝してからの4年間はつらかったこと、悔しかったことがあまりにも(多くて)、言葉にできない」。日本歴代3位の2時間5分16秒で完全復活を印象付け、世界選手権東京大会への扉をこじ開けた。

高校までは目立った実績がなく、全国的には無名のランナーだった。青学大時代は4年生で初めて箱根駅伝出場をかなえ、4区で区間新記録の快走。その1カ月後の20年別府大分毎日マラソンでは、2時間8分30秒で日本人最高の3位に入った。これが決め手となり、内定していた一般企業に断りを入れ、実業団での競技続行を決めた。

20年12月の福岡国際を2時間7分5秒で優勝。ここまでは順調に歩んでいたものの、その後は苦悩の日々だった。21年から元日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)や世界トップレベルの選手と練習を共にしたが、「全然通用しない、と現実を突き付けられた。苦しかった」と振り返る。

昨年1月から練習拠点を母校の青学大に移し、恩師・原晋監督の指導を再び受け始めた。トラックでスピードを鍛え直し、フルマラソンで重要な「ラスト2.195キロ」を意識した練習を徹底。箱根を目指す現役学生から刺激を受けながら、再起を図った。

「学生の時から1、2を争うたたき上げ。努力してここまで強くなった。若い選手に『自分もやればできる』と思ってもらえたらうれしい」。21年東京五輪で6位入賞した大迫を意識し、東京の舞台で目指すのは6位超え。「努力の天才」が世界の強豪に挑む。

【時事通信社】 〔写真説明〕撮影に応じる陸上の世界選手権男子マラソン日本代表の吉田祐也=6月19日、東京都渋谷区 〔写真説明〕1位でゴールし喜ぶ吉田祐也=2024年12月1日、福岡・平和台陸上競技場

2025年08月14日 07時14分


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