侍ジャパン、ピッチクロックに四苦八苦=高橋宏らWBCへ課題―プロ野球2025



野球日本代表「侍ジャパン」が連覇を目指す来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、投球間の時間を制限する「ピッチクロック」が採用される。本番を見据え、このルールが導入された今年11月の広島との練習試合と韓国代表との強化試合。そこには対応に四苦八苦する日本投手の姿があった。

制限時間は走者なしで15秒、ありで18秒。投手の視界に入るようにタイマーが設置され、ボールを受け取ったところからカウントダウンが始まる。隅田知一郎投手(西武)は、広島との練習試合で2回3分の2を投げて9失点の大乱調。「打者と勝負するのに、時間を気にしないといけない。(打者とタイマーと)視線を何回も変えながらというのが結構気になった」

前回2023年のWBCで優勝に貢献した高橋宏斗投手(中日)は、強化試合第2戦の七回から登板し、2回2安打(1本塁打を含む)2失点と精彩を欠いた。本来は時間を長く使って投げるタイプで、前回WBCでは投球間隔を30秒以上空ける場面もあった。

その高橋宏が、短い間隔で慌ただしく投球していた。事前合宿のブルペンから準備を進めていたとはいえ、実戦になると勝手が違う。七回1死から3連続四死球とボールが乱れ、「この雰囲気の中でやると、打者の間合いになってしまうことがあった。そういう球が続くと四球とか死球になる。すごくいい経験ができた」と振り返った。

ピッチクロックは米大リーグだけでなく、韓国や台湾の国内リーグでも既に導入されている。日本投手陣の対応力が問われることになりそうだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕韓国戦の8回、ソロ本塁打を打たれた野球日本代表の高橋宏(手前)=11月16日、東京ドーム

2025年12月17日 14時34分


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