
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が、亀沢宏規社長(64)の後任に傘下の三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取(60)を昇格させる人事を固めたことが12日、分かった。亀沢氏はFG会長に就く。半沢氏の後任の頭取には大沢正和専務(57)を充てる。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券社長には銀行の関浩之副頭取(57)が就く。近く決定し、発表する。
いずれも来年春に就任する見通し。持ち株会社は6年ぶり、銀行は5年ぶりのトップ交代となる。「金利のある世界」到来による利ざや改善を追い風に過去最高益を達成する中、体制刷新でさらなる成長を目指す。個人向けデジタル総合金融サービスの新ブランド「エムット」の本格展開による収益基盤強化が重要課題となる。
半沢、大沢両氏はいずれも亀沢氏と同じ旧三菱銀行出身。半沢氏は経営企画部門が長く、2021年4月に当時の副頭取など13人抜きの人事で頭取に就任。今年6月にはエムットを立ち上げた。大沢氏は、タイのアユタヤ銀行買収に携わるなど国際経験が豊富で経営企画やデジタル分野の要職も歴任。現在は大企業営業部門のトップを務めている。
【時事通信社】
〔写真説明〕半沢淳一
三菱UFJフィナンシャル・グループ次期社長
〔写真説明〕次期三菱UFJ銀行頭取に就く大沢正和同行専務(同行提供)
〔写真説明〕関浩之
次期三菱UFJモルガン・スタンレー証券社長
2025年12月12日 20時04分