
揺るがぬ土台を確立していればこそ、一つの黒星を引きずることはない。持ち味の低い姿勢を保っての攻めを貫いた新大関の安青錦が、9日目で勝ち越しに王手をかけた。
若隆景を下からぐいぐいと突きながら前に出る。「お互い体勢が低い。起こせるように意識した」。土俵を回って圧力をかわそうとする相手を左で引いた下手でつかまえる。最後は左足も掛けて鮮やかに切り返した。
2敗目を喫した前日の8日目は、霧島に上体を起こされて中に入られ、寄り倒された。番付を駆け上がる21歳に対し、ライバルたちは対策を立てて挑んでくるが、本人は前傾して攻めるという志を変えない。
「勝っても負けても、同じ相撲を取っている。常に一定の力を出せるのが安定しているということ」とは八角理事長(元横綱北勝海)。安青錦と同じく8日目に敗れ、この日は本来の力を発揮できずに連敗した両横綱とは、くしくも好対照のようにも映る。
「体は動いてくれている」と泰然とした表情で語った安青錦。残り6日もぶれずに土俵に上がる。
【時事通信社】
〔写真説明〕安青錦(左)は切り返しで若隆景を下す=19日、東京・両国国技館
2026年01月19日 20時48分