
高市早苗首相が19日夕、衆院解散を正式表明した。投開票は来月8日だが、国政選挙は1年4カ月で3回目だ。「政治が止まる」「ピンとこない」。大義なき解散との批判も強い中、有権者からは戸惑いや諦めの声が聞かれた。
「衆議院を解散する決断をしました」。午後6時、首相官邸で記者会見に臨んだ高市氏はイメージカラーの青いジャケットで力強く語った。
高市氏は「23日解散」の大義について、「高市早苗が内閣総理大臣で良いのかどうか。今、国民に決めていただく。それしかない」と説明。物価高対策などに「万全の態勢を整えた」とし、「日本列島を強く豊かにするには今着手しないと間に合わない」と訴えた。
有権者からはさまざまな声が出た。東京・新橋のSL広場にいた慶応大の宇城幹土さん(24)=神奈川県藤沢市=は「選挙をやるということは政治が止まるということ」と戸惑った様子。各党が打ち出す「食料品消費税率ゼロ」に関しては「食料品の値段が上がり困ってる。消費税が下がるのはありがたい」と声を弾ませた。
東京都渋谷区の会社経営、中田魁さん(33)は「物価高は仕方ない」と諦め顔。「(食料品の)消費税率をゼロにするよりも、労働者への賃上げを国主導で促すような議論をしてくれれば」と願った。
戸惑いの声は、衆院選に合わせ、知事・大阪市長の「ダブル選」がある大阪でも。南海難波駅(同市中央区)にいた企業コンサルタント伊藤勝さん(72)=同市浪速区=は解散の大義に関し、「国民の最大の関心は物価高。ピンとこない」と指摘。ダブル選についても「副首都構想につなげるためと思うが、大阪のことしか考えておらず無意味」と切り捨てた。
同府高槻市の会社員男性(61)は衆院選での「日本維新の会」議席増を望む一方、ダブル選については「対抗馬がなく、話題にもならない」とばっさり。大阪市北区の専門学校男性(19)は「解散は予算を決めた後でもよかった」とした上で、ダブル選について「2度否決された政策をいつまで訴え続けるのか」とあきれた様子で話していた。
【時事通信社】
〔写真説明〕質問のため、挙手する記者を見詰める高市早苗首相(中央奧)=19日午後、首相官邸
2026年01月20日 07時06分