
合計得点は3位のラフォン(フランス)と同じ78.00点。だが、銅メダルには届かなかった。女子モーグルの冨高は4位。スコアが同じだった場合に優劣を決めるターン得点で、わずか0.2点ラフォンに及ばなかった。「悔しい気持ちでいっぱいだけど、やってきたことは出し切れた」。そう話す冨高の目から大粒の涙がこぼれた。
4人の日本勢でただ一人、決勝の2回目に進出。スタート前は拳で何度も胸をたたき、気持ちを落ち着かせた。持ち味の鋭いターンを見せ、二つのエアも難なく成功。ただ、本人にはターンでミスが出た自覚があり、「その差が出てしまったのかな」と感じた。
初の大舞台だった北京五輪は19位で、エアでの力不足を痛感。オフはウオータージャンプ場に通って、課題克服に取り組んできた。昨年の世界選手権で銀メダル獲得と飛躍し、五輪に弾みをつけた。
11日の試合で、積み重ねてきた4年間の努力の成果が確かに表れた。決勝2回目に進んだ8選手中、エアは冨高が3番目の高得点。体の軸をずらして2回転する「コーク720」などを決め、意識してきたジャンプの高さや完成度を披露した。
1998年長野大会で金、2002年ソルトレークシティー大会で銅の里谷多英以来、モーグルで日本女子2人目のメダリスト誕生はならなかった。試合後は前向きな言葉を口にしながら、「あと0.1秒でも速かったら、表彰台に乗れたのかな」とぽつり。残る種目のデュアルモーグルに、全力を注ぐ。
【時事通信社】
〔写真説明〕フリースタイルスキー女子モーグル決勝を終え、笑顔を見せる(左から)藤木日菜、中尾春香、冨高日向子、柳本理乃=11日、リビーニョ
2026年02月12日 14時37分