
自動車のF1シリーズで、5年ぶりに復帰したホンダのパワーユニット(PU)を搭載するアストンマーティンが苦戦を強いられている。3試合を終えてポイントを取れていないチームは、他に新規参戦のキャデラックのみ。完走がやっとで、目標とする王座にはほど遠いのが現状だ。
ホンダは2019~21年にPUをレッドブルに供給し、22~25年には同チームを技術支援。その間、数々のタイトルを手にした。実績のあるホンダと手を組んだアストンマーティンは、レッドブルなどで成功を収めた「優勝請負人」のマシンデザイナー、エイドリアン・ニューウェイ氏を引き入れ、態勢を整えた。
期待は大きかったが、ホンダはPUの電動化比率が高まるなどした新規則への対応に苦慮。シーズン前のテストでPUに異常な振動が起きて周回を重ねられず、開幕後も同じ状況が続いた。ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長によると、F1から一度撤退したことでノウハウが受け継がれていないことなどが理由。栃木県の施設でアストンマーティンと問題解決に取り組んでいる。
3月下旬の第3戦、日本グランプリ(GP)では、フェルナンド・アロンソ(スペイン)がチームのドライバーで今季初めて完走したが18位。HRCの現場統括、折原伸太郎氏が「意味のあるステップだが、やることはまだある」と冷静に受け止めたように、メルセデスなどとは大きな差がある。
中東情勢の影響で2試合が中止となり、次戦のマイアミGP(5月3日決勝)まで間が空いたのはせめてもの救いか。折原氏は「必ず苦境を乗り越えて上位で争う姿を見せる」と誓った。
【時事通信社】
〔写真説明〕F1日本GPの決勝に臨むアストンマーティンのアロンソ=3月29日、三重・鈴鹿サーキット
2026年04月16日 07時08分