
愛知・名古屋アジアパラ大会のボッチャ男子個人(脳性まひ・運動機能障害BC3)で、高橋和樹(フォーバル)が銅メダルを獲得した。名古屋市にある競技会場のクロコくんホールは、くしくも30年前に自身がけがをして障害を負った場所。「不思議な縁というか、感慨深いものがある」。電動車いすとともに過ごした30年に思いを巡らせた。
兄の影響で柔道を始め、強豪校の高校に進学。しかし2年のとき、遠征した名古屋での練習試合中に頸椎(けいつい)損傷の大けがに見舞われ、鎖骨から下の感覚を失った。
東京五輪・パラリンピックの開催決定がきっかけで出合ったボッチャで、高橋が戦うのは最も障害が重いクラス。投球にはランプと呼ばれる勾配具を使い、補助役のランプオペレーターとともにプレーする。自国開催のアジアパラ大会では、会場に響くひときわ大きな声援に背中を押された。「30年前は、これだけたくさんの人に応援されて、自分が幸せを感じられるような生き方ができるとは想像もつかなかった」
忘れられない場所で手にした銅メダルに、特別な重みを感じている。「30年前の私と同じような境遇の人がいれば、自分の生き方次第で未来を変えていけるってことも、伝えられたらいい」。穏やかな口ぶりに思いがこもった。
【時事通信社】
〔写真説明〕ボッチャ男子個人(脳性まひ・運動機能障害BC3)3位決定戦、プレーする高橋和樹(奥)=21日、愛知・クロコくんホール
〔写真説明〕ボッチャ男子個人(脳性まひ・運動機能障害BC3)3位決定戦、プレーする高橋和樹(左)=21日、愛知・クロコくんホール
2026年10月23日 14時31分