
18~24日に開催された愛知・名古屋アジアパラ大会の開閉会式で、総合プロデューサーを務めた栗栖良依さん(49)。大会終了後に取材に応じ、「今の時代に重要なメッセージ」を式典に込めた思いを語った。
栗栖さんは2010年に右脚の骨肉腫を患った影響で、つえや車いすを使って生活している。21年の東京パラリンピックでは式典のステージアドバイザーとして活動。アジアのパラスポーツの祭典である今大会は、アジア地域における障害への人々の偏見や、パラアスリートを取り巻く環境について深く考えるきっかけになったという。
「文化も言葉も、抱えている背景も違う。その中でどうやって一緒にいられるか」を表現した。聴覚や視覚に障害があるダンサーが出演。重度な障害を持つ人には声で演出に加わってもらった。会場に設置したウエルカムゲートは、障害の有無にかかわらず多くの人の協力で完成させたもの。栗栖さんは「それぞれの得意や不得意を掛け合わせ、新しい可能性をつくっていける」と訴える。
この1年は「苦難の道のり」。会場でのリハーサル時間が短く、大会組織委員会が「(アジアパラ大会より)アジア大会に重きを置きがち」と不満に感じたこともあったが、式典を通じて伝えたかった信念は、「しっかりと一人一人の中に浸透している」と手応えがある。「それがこれから、愛知・名古屋を変える原動力に必ずなると信じている」と力を込めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕アジアパラ大会開閉会式総合プロデューサーの栗栖良依さん(右)=24日、名古屋市瑞穂区
〔写真説明〕愛知・名古屋アジアパラ大会閉会式で披露されたアトラクション=24日、愛知・パロマ瑞穂スタジアム
2026年10月30日 07時05分