高市内閣発足へ=第104代、初の女性首相―自維連立、財務・片山氏



自民党の高市早苗総裁(64)は21日召集の臨時国会で第104代首相に指名された。女性の首相就任は史上初めて。皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て、日本維新の会が「閣外協力」する高市内閣が発足する。高市新首相は首相官邸で記者会見を開き、内閣の基本方針や今国会中に物価高対策を盛り込んだ2025年度補正予算の成立を目指す考えを説明する。

新首相は、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)と官邸で会談した。この後、組閣本部で新内閣の陣容を決定。意欲を示してきた女性登用の目玉として、片山さつき元地方創生担当相(66)を重要閣僚の財務相に起用する。

内閣の要となる官房長官には自身の信頼が厚い木原稔前防衛相(56)を内定。総裁選で争った茂木敏充元幹事長(70)は外相に再登板させ、小泉進次郎農林水産相(44)を防衛相、林芳正官房長官(64)を総務相に充てる。

経済産業相には日米関税交渉を担った赤沢亮正経済再生担当相(64)を横滑りさせる。鈴木憲和衆院議員(43)が農水相に就き、平口洋・元法務副大臣(77)と牧野京夫・元国土交通副大臣(66)、上野賢一郎・元財務副大臣(60)も初入閣する。金子恭之元総務相(64)の再入閣も固まった。

自民は維新と連立合意を結んだが、高市内閣は衆参両院で過半数を持たない少数与党の状況が続く。国会対応や政策実現で野党の協力を得るために丁寧な政権運営が必要になる。

衆院本会議での首相指名選挙では、高市氏が維新や無所属議員の協力を得て237票を獲得し、1回目の投票で過半数(233)に達した。参院では1回目の投票で誰も過半数を得られず、高市氏と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。決選投票では高市氏125票、野田氏46票、無効票47票、白票28票で、高市氏が首相に指名された。

【時事通信社】 〔写真説明〕衆院本会議で第104代首相に指名された自民党の高市早苗総裁(中央)=21日午後、国会内

2025年10月21日 16時52分


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