
【北京時事】中国の習近平国家主席と韓国の李在明大統領が5日、北京で会談し、両国の関係強化や経済協力の拡大で合意した。韓国側の発表によると、北朝鮮問題も議題になった。台湾問題を巡り日本との関係が悪化している中国側は中韓共通の「抗日」の歴史を強調。良好な日韓関係に揺さぶりをかけた。
中国国営中央テレビによると、習氏は「中韓は巨大な民族的犠牲を払って日本の軍国主義に勝利した。第2次大戦の成果を共に守るべきだ」と強調。また、台湾問題を念頭に「互いの核心的利益への配慮」が重要だと主張した。「台湾は中国の一部」とする習政権の立場への同調を求めた形。トランプ米政権の高関税政策を踏まえ、「中韓は共に保護主義に反対し、真の多国間主義を実践すべきだ」とも呼び掛けた。
李氏は「韓中両国は(植民地支配からの)主権回復のために手を取り合って共に戦った関係だ」と指摘。ただ、冒頭発言では日本の名指しを避け、対日関係へも一定の配慮を見せた。
李氏はまた、朝鮮半島の平和に向け中国と「実現可能な案を模索する」と表明した。中国側によると、李氏は台湾問題については「中国の核心的利益を尊重し、『一つの中国』を堅持する」と述べた。
中国側の報道では、北朝鮮に関する直接の言及はない。友好関係にある金正恩政権を刺激する事態を避けたとみられ、北朝鮮の非核化に向け中国との連携を望む韓国側との温度差があらわになった。また、李氏は「韓中は共に日本軍国主義の侵略に抵抗した」と述べたという。
中韓首脳の会談は昨年11月以来。両首脳は、わずか2カ月で2回目となる対面での意見交換を通じ、在韓米軍の迎撃ミサイル配備問題などで長らく冷え込んできた両国関係の「全面的な修復」(李氏)を進めた。5日の会談後、貿易や科学技術分野における複数の協力文書が交わされた。
【時事通信社】
〔写真説明〕5日、北京で握手を交わす韓国の李在明大統領(左)と中国の習近平国家主席(EPA時事)
2026年01月06日 12時30分