
第2次高市内閣は「責任ある積極財政」を看板に再始動する。当面の焦点は、高市早苗首相が「悲願」と訴える消費税減税の行方だ。戦後最多の圧倒的な議席を背景に、安定財源を確保しつつ実現を図ることができるのか。その手腕が問われる。
首相は2年間に限定した食料品の消費税率ゼロについて、超党派の「国民会議」で財源や日程を議論し、夏前の中間取りまとめを目指す方針を表明。今秋に想定される臨時国会に関連法案を提出し、2026年度中に実現する段取りを描く。
一方、自民党内には財政規律の観点から慎重論も根強い。首相は代替財源として補助金や租税特別措置の見直しを挙げるが、年5兆円規模の減収分を賄えるかは不透明。実現時期によっては、終了が28年夏の参院選に近づくため、元の税率に戻すハードルは高くなる。
国民会議で野党の幅広い賛同を得られるかも課題だ。中道改革連合の小川淳也代表は「政権のアリバイづくりに加担するつもりはない」とけん制。国民民主党の玉木雄一郎代表も、首相が消費税減税を給付付き税額控除への「つなぎ」と位置付けていることを踏まえ、「給付付き税額控除を先に議論する方が実りがある」と指摘した。
首相はまた、スパイ防止法制定や憲法改正など「国論を二分する政策」にもまい進する。いずれも、戦後の日本社会の在り方を大きく転換するテーマで、慎重なかじ取りが求められる。
衆院選の自民大勝に伴い、連立政権を組む日本維新の会は影響力が低下しそうだ。吉村洋文代表が改革の「センターピン」と位置付ける衆院議員の定数削減は、早くも「機運はしぼむ」との見方が浮上。副首都構想を巡っても議論の停滞が指摘されている。
【時事通信社】
〔写真説明〕自民党両院議員総会であいさつする高市早苗首相=18日午後、国会内
2026年02月19日 07時03分